お疲れ様です、TATSUです。
今回は、マリモ地方創生リート投資法人(3470)と、
日本ビルファンド投資法人(8951)の、REITを2種類取り上げたいと思います。
地方活性化路線を突き進む!マリモ地方創生リート投資法人
引用:企業HP
基本情報
マリモ地方創生リート投資法人(以下:マリモ)は
「まちの活性化」をモットーに
ポートフォリオの81%を地方都市に向け
商業施設や、レジデンス(住居)主体で不動産投資するREITです。
投資情報
決算月(6月・12月)
上位物件・テナント
アルティザ仙台花京院(レジデンス)27億円
MRRくまもと(商業施設)21億円
光明池アクト(商業施設)20億円
ヤマダ電機テックランド三原店(商業施設)20億円
アルティザ小倉(レジデンス)18億円
中小規模の物件かつ、地価などの関係で価格を安く抑えながらも
最寄り駅10分以内、自動車アクセスのいい国道近辺など、利用者の利便性に配慮された物件が揃います。
物件構成比率
全部で52棟、501億円の物件を所持
『その他』で一括りにされている分布
九州:約30%、北海道:約12%、東北:約12%など
最近12棟もの物件を取得し、一気に資産を拡大しました。
その中には、NIPPONEXPRESSの子会社が長期契約する物流施設も含まれている
トピック
・アクセスの良好な住居、商業施設を多く所持
10億以下の商業施設には、ドラッグストアなどの生活を支える重要な物件がメイン
・競合の少ない地方で効率的に物件を取得し、手頃で稼げる物件を多く取得している
4棟のオフィス、2棟のホテルも含め、鑑定NOIの平均が6~10%の物件がザラにある
明確に足を引っ張っているとみられる物件がない
・減価償却費の割合が多いため、超過分配金が多く出る(概ね400円前後の追加)
もしくは追加投資の加速に繋がりやすい
・22年12月に、新たに格付けを獲得した JCR:A-
・伸び盛りではあるものの、それだけに資産規模はまだ高くない
・借入金利の平均がREITの中では比較的高め(0.82%)
かつ固定金利率も低く(25%程度)、借入残存期間も短めのものが多い(平均3年未満)
信用力を上げて、固定・長期・安価な借入の割合増加に期待
指標コメント
分配金利回り:5.70% とても高い
現在の投資口価格は12~3万円と抑えめであり、分配金の水準も非常に安定しています。
含み益:約106億円(21.2%) 高い
拡大の方がメインであるので、譲渡は積極的に行われてはいませんが、
平均的な物件の価値は高く、売却の際に高い利益が見込めます
一例:22年8月には1棟譲渡で2.6億を稼ぐ(簿価:10.7億⇒譲渡:13.3億)
NOI利回り:6.41% 非常に高い
収益力は全REIT中、堂々の1位です
地方メインのREITは比較的高い位置にありますが、ポートフォリオ平均が6%を超えるのは、マリモとイオンだけです。
NAV倍率:0.93 割安
上記の分配金とNOIの利回りがどちらも高く、ほどほどに割安という事で水準的には魅力があります
おすすめか?
オススメレベル:
希望投資口:125,000円(利回り5.8%)
おすすめだと思います。
元々の稼ぎが良い点に加え、コロナで下がった分の稼働率も戻ってきています。
海外投資家の比率も徐々にですが伸びており、成長性に期待が持てると思います。
国内No.1のオフィスREIT!日本ビルファンド投資法人
引用:企業HP
日本ビルファンド投資法人(以下:NBF)は
日本最古参(2001年上場)かつ、日本最大の資産規模を誇る
オフィスに完全特化したREITです。
投資情報
決算月(6月/12月)
上位物件・テナント
新宿三井ビルディング(オフィス)1,700億円
飯田橋グラン・ブルーム(オフィス)1,389億円
NBF大崎ビル(オフィス)667億円
六本木ティーキューブ(オフィス)628億円
1棟の価値が、他REITの総資産に匹敵、ないし上回るなど
文字通り桁の違う物件が揃っています。
物件構成比率
全部で70棟の物件を所持
都心5区が大半で、いずれも当然のように好立地であるので、物件ごとの単価が凄まじい事になっています。
トピック
・スポンサー(三井不動産)の強力なバックアップがある
物件の40%程をスポンサーが借りており、一定の安定性もある
・信用力も高いので、借入金利は特に低く、期間も長い
・格付けを3つも高ランクで持っている(JCR:AA+、R&I:AA、S&P:AA)
・23年の見通しでは、更に10%ほど低下すると予想されている
・下限設定を維持するための積立金80億は、予想通りのペースで消費するなら持って4年
・営業費用も増加しており、大型オフィスならではのリーシングの難しさ
・2023年以降のオフィス供給も追い打ちになる可能性が
指標コメント
分配金利回り:4.04% 標準
REITの中では平均的な利回りになっています
一方で下限設定があるので、安く買えれば最低保証利回りも高くなる。
含み益:3700億円(含み益率25.2%) 高い
不動産の価値は高いため、入替え売却などによる利益がかなり期待でき、こちらも分配金の維持に役立ちます。
NOI利回り:4.05% 低い
空室率は下がってきましたが、管理費用が去年に比べて増加して、全体的に収益の下がった物件が多い
新規取得物件も、額面上のNOIが3%台であるため、低く見られがちです。
NAV倍率:0.96倍 やや割安
27日の日銀総裁の会見以降に、投資口価格の上昇がREITの中でも高かったので、標準レベルに近づいています。
おすすめか?
オススメレベル:
希望投資口価格:520,000円(利回り:4.4%)
今は厳しいと思います。
分配金の下限設定があるので、数年は安定的にリターンがあります。
オフィス過多の問題で、折角一服して戻しに入ろうとしている空室率が、再度上昇という事になれば、更に利益が低下してしまうので、しばらく様子見となります。
日銀の発表で、27日の価格上昇率がREITの中でも高かったので、値上がり益なら一考の余地はあったかもしれません。
まとめのパッと見指標
マリモ
NBF
以上になります。
REITに関心を持って頂けたら幸いです。
前回のREIT紹介記事はこちら
こちらのグループに参加中