たっつんの手探り投資生活~初心者J-REIT投資家MMDer~

J-REITマンを自称しながら、長期の配当投資で資産運用するブログ

【たっつんのREIT紹介メモ📝】REITの親戚“インフラファンド” 今後の利益について考える(初めての方向け)

 

 

 

 

はじめに

 

インフラファンドとは何であるか?

これについては此方の記事を⬇

tatsukabummd.com

 

インフラファンドには、どの様なリスク要因があるか?

これについては此方の記事を⬇

tatsukabummd.com

 

それぞれ参照して頂ければと🙇

 

 

インフラファンドの利益のカギを握るもの

 

インフラファンドが今後、私たち投資主へもたらして下さるであろう利益💴

そのカギを握る重要な要素は、以下の3つと捉えています🗝

 

  1. 減価償却の終了
  2. 固定価格買取制度(FIT)の終了
  3. 借入金の返済が終了

※天候不良、災害、出力制御などの、インフラファンドの意思に寄らないものは除外

 

今回はこの3つについて、整理したいと思います。

 

 

要素その1:減価償却の終了

(各ファンドの運用報告書より、有形固定資産を参照)

 

 前提条件📃 ✅インフラファンドは、通常のREITよりも利益超過分配金の割合が多い
✅利益超過分配金は、有形固定資産(発電設備など)の減価償却費のうち、
  各ファンドが定める一定割合を原資にしている

※各インフラファンドの分配比率については、初回記事に記載しています

 

 

一例:エネクス・インフラ投資法人(9286)の22年11月決算短信

 

ネクスの分配金情報は以下の通り

 

 
分配金:3,000円/期💴
(年換算6.67%)

 

 分配金内訳📃 ✅一口分配金:1,861円(約60%)
✅超過分配金:1,139円(約40%)

※エネクスは、分配方針として償却費の60%を掲げています

 

例えば簡単に

 

1⃣ 100万円の発電機を買って、この発電機の耐用年数を10年とする
2⃣ 1年あたりの減価償却費は10万円
3⃣ 性向60%のため、最大6万円を超過分配金に割り当てる
4⃣ 50人の出資者に分配すると、≒1,200円

 

こういった具合ですね💪

 

この部分が無くなってしまうと、

40%もの大減配をしてしまうので大変ですね😅

 

なので、これを享受するためには出来るだけ長い償却期間が必要になりますが・・・・

 

 

減価償却が長いのは、どのインフラファンド?

 

超過分配金を受け取ると言う話なら、減価償却が長ければ長いほどいい

そこで各ファンドのIR情報から、

今日までの累計減価償却費割合が、どの程度かを計算してみました。

 

 

最小:ジャパン・インフラファンド(7.42%)
次点:東京インフラ・エネルギー投資法人(9.23%)
 

2期前までではエネクスが2位でした
東京インフラが1期前に大規模な増資をしていたため、一躍2位に
今期、エネクスの資産報告で高崎が反映されるため、更新が必要ですね

 
最大:いちごグリーンインフラ投資法人(29.86%)

 

逆に最も進んでいるのは、いちごでした
こちらは上場時の設備から更新がないこと
基準の耐用年数が短めに設定されているのが理由ですね

 

上場から若い、耐用年数が長ければ長いほど、

シンプルに減価償却費を受け取ることが出来る分かりやすい図式。

 

 

より長く、超過分配金を受け取るには?

減価償却の割合を下げるしかありませんね

 

 必要なのは、増資で新しい発電所を取得すること📃  新しい発電所の償却費は当然ながら0%
1⃣発電所10基で、20%の償却が済んでいるなら
2⃣同じ価格の発電所20基にすれば、全体では10%になりますよ

 

そんなイメージです

 

 

ちょうど、エネクスが公募増資を行っていましたね

 

これで取得したのは、高崎の巨大なメガソーラー

 

資料によれば、関東で最も日照時間の長い地域であるとの事

関東は文字通り人口が桁違いで、その中で高い電力需要に応えるため

 

パネル総出力は何と53.6メガワット💡

 

資産規模も1000億を超える事となり、

物件の取得を吟味しつつ、今後も本ファンドの更なる躍進に期待します😃

 

 

 

要素その2:固定価格買取制度(FIT)の終了

 

インフラファンドが所有する太陽光発電所は、20年の売電価格が保証されています。

もちろん、理由はご存じかと。

 

これが過ぎると、

終わった発電所から順次市場価格に移行していきます。

 

そのため、終了時の電気料金が

FIT価格 > 市場価格

の関係になっていると、利益の減少に繋がってしまいます📉

FIT価格 < 市場価格

と言う様に逆の関係であれば、利益アップするので問題は無いですね📈

 

では、少なくとも”今”は実際どうなんでしょうか?🤔

 

では、インフラファンドの売買価格の現状は?

前回の記事で取り上げた当時…

 

インフラファンドの売電価格帯は、

各社共通で約30.0~40.0円/kWh

おおむねこの範囲であると紹介していました。

 

一方、東京電力の従量電灯Bの料金は、

30.0~40.69円/kWh (23年6月1日の値上げ以降)

であると記載していました。

 

FIT可価格≒市場価格

なるほど、少なくとも現状のままであれば、どちらに転んでも電気を売る事には問題ないようですね

 

 

気になる、各ファンドの『FITが終了する時期』は?

 考え方 現状は当然、どのファンドもFIT価格100%で絶賛運用中
年度ごとに、合計パネル出力の何%が残るかを計算しました

 

 

 

 

最速:いちごグリーンインフラ投資法人
 
最遅:エネクス・インフラ投資法人

 

という結果に

上々当初からそのまま継続運用している方と、直近で2連続増資を行いもしている方で、対照的ですね

 

 

結局、FITとどっちがいいのか?

 

それは、『分からない』ですね…😅

 

今年は、上がり続けた燃料調整費に再調整が入って、夏場は下落方向であったり

相変わらず、LNG需要などに影響を及ぼしている、大陸の"あの問題"も解決していない

一方で欧州では、LNGの増産表明がされていたり

 

パッと思いつくだけでも、色々と影響のある要素が出てくるじゃありませんか

 

とても素人の一個人が「これだ!」と言えるような問題では…😅

 

少なくとも、向こう10年は安全に受け取れる

その事には変わらないので、今はそれを享受させてもらいましょう

 

 

 

要素その3:借入金の完済

インフラファンドもREITと同じく

設備投資のために多くの借り入れを行っています

 

 

概ね、通常のREITに対して更にプラス10%程度はLTVが高いです

 

この借金を返してしまえば、後はそのまま収益が残る
そのため、利益の上昇が見込めますね

 

 

各ファンドごとの借入金の完済時期は?

 

 考え方 ※今この時から一切の借入れなどが無いものとして

ファンドごとに資産の規模や、借入金の金額は異なりますが
最新の決算から何年後に、全ての借入金を返済しきれるかをグラフにしてみました

 

 

 

 

最速:いちごグリーンインフラ投資法人(2027年完済)
 
最遅:エネクス・インフラ投資法人(2038年完済)

 

という結果に

 

ネクス17年~18年の長期がメインになっている
そのため、そのため負債のついて回る期間が長いですね

30年にも224億(10年長期)の返済が終わるので、やはりその頃には利益の上昇が見込めるかと

 

 

さいごに

 

インフラファンドの分配金変動ポイント

✅増資を行えば減価償却の超過分配継続📈
✅2026年~2031年に負債が完済して以降は利益アップ📈
2034年以降から順次FIT価格の割合が増加、以降の収益はその時の電力相場次第

 

中~長期に渡って、かなりの割合で利益をもたらしてくれる反面

”永年保有銘柄”と断言はできない所があります

それでも魅力的な銘柄の一つとして、参考にして頂ければ幸いです

 

 

 

こちらのサークルに参加中。